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院長ブログ

2014年7月 4日 VDT症候群

最近、眼精疲労の疑いのある患者さんが目立つように思います。
先日、夜間ゲームやスマホばかりやっている10代の学生、仕事で一日中(6〜8時間/日)
パソコンを使っていると言う30代、40代の女性が眼精疲労の症状を訴えて来院されました。

眼精疲労の原因には眼鏡の度が合っていない、老眼、ドライアイ、白内障、緑内障、
眼瞼下垂、斜視、弱視、加齢黄斑変性などの眼の病気があります。
最近では眼の病気以外でも、先日来院された患者さんのように長時間の
VDT作業(Visual Display Terminals: 画像情報端末、一般的にパソコン、スマホ、
テレビゲームなどを用いた作業 )が原因のケースが多くみられます。

現代ではこのVDTの普及に伴ってVDT症候群(別名 IT眼症)の患者さんが増えています。
VDT作業中はまばたきの回数が極端に減る為、涙が蒸発してドライアイになりやすく
なっています。また視線がディスプレイ、キーボード、書類の間を頻繁に移動する為
疲労がおこりやすくなります。そして、長時間同じ姿勢になる為、首、肩、腕、手などの
筋肉が緊張します。
VDT症候群の症状としては...

眼の症状:  眼が疲れる、眼がかすむ、眼の奥が痛む、眼の乾燥、眼がしょぼしょぼする、
物がぼやけて見える、まぶたが重い、まぶたが痙攣する、まぶしい

体の症状: 肩こり、倦怠感、頭痛、めまい、吐き気

というものがあります。

眼精疲労は我慢して放置しておくと、不快な症状がいつまでも続き、
その症状がさらに状態を悪化させる事があります。眼精疲労の原因は一つとは限らなく、
それが前述した眼の病気が原因の可能性もありますので、「ただの眼の疲れ」だと
軽視せずに、なるべく早く診察を受け、自身の原因を見つけましょう。

眼精疲労にならないために、VDT作業をする時には眼をいたわることが大切です。

適度な休憩: 1時間毎に5分くらいの休憩をとりましょう。休憩中は、リラックスして
                       遠くの景色を眺めたり、眼を閉じたりしましょう。

体操          : ときどき適度に体を動かして緊張をほぐしましょう。

少しの心がけで眼の疲れも違ってくると思います。是非日常の生活に
取り入れてみてください。

眼の疲れを感じたら、簡単に出来る対策をいくつか紹介します。

眼の体操・・・  両目を見開いて、上下左右に大きく回します。
                     右回り、左回りと数回ずつ行ったら、眼を閉じて少し休みます。

マッサージ・・・眼の周りの骨を指で抑え、気持ちいいと感じるところを見つけて,
                     少し強く押さえつけて下さい。
                     ただし、眼球を押さえつけないように注意して下さい。
                     手の親指と人差し指の間を反対の手の親指で揉むのも効果的です。

温める・・・     温かいタオルをまぶたの上にのせます。
                    まぶたの上に温かいシャワーを数分あてるのも効果的です。

私も外来診察、手術で眼を酷使して眼精疲労の症状が出ているので、
日頃から疲れ目対策を意識的に取り入れなくてはと思います。

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